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研究紹介
東日本大震災での被災と復興の時空間画像記録プロジェクト

情報科学研究科 出口・嵯峨研 / 岡谷研究室では,東日本大震災での被災と復興の時空間画像記録プロジェクトを進めています.

映像記録活動としては,2011年4月中旬より,東北沿岸部全域の被災地の360°映像記録を開始しました.GPSと全天周カメラを搭載した右の計測車により網羅的な走行・記録を1~2ヶ月ごとに継続しています.映像記録活動には東京大学池内研究室の協力も得ながら実施しています.
また,研究開発としては,被害および復旧・復興の進捗を定量的に可視化することを目的とし,これらの画像をもとに被災地の時空間モデリングや,画像理解を行います.
上の動画は画像処理前のLadyBugによる被災地360°記録映像例です(4月29日.岩手県大槌町).

剪断力を用いた2.5次元触覚ディスプレイ
タッチパネルインタフェースが世にあふれるようになって久しく,iPadのように個人がタッチパネルを情報機器端末とのインタフェースとして利用する機会がますます増えるようになりました.そのようなタッチパネルですが,現在のタッチパネルの多くには触覚によるフィードバックが存在しません.
いくつかの研究では触覚フィードバックを与えるタッチパネルも研究されています.しかし,「押す」「ガイド」,「なでる」情報提示がタッチパネルには不可欠でしょう.これまでのデバイスではそのような情報提示を不足なく実装することが困難でした.
そこで我々はタッチパネルに要求されるこれらの要求に答えうる触覚フィードバックの方式として,剪断力を利用した2.5次元触覚提示手法を提案し,汎用デバイスSPIDAR-mouseを利用した手法によりプロトタイプを設計し,前述の要求を部分的に満たし,なおかつ提示力と凹凸感に線形性があることを明らかにしました.つまり,剪断力を利用することにより,タッチパネル上でさまざまな凹凸感を提示することができるようになりました.

ダイラタント流体を用いた触覚ディスプレイ

近年,触覚に訴えるインタフェースの拡がりとともに,触覚ディスプレイに関する研究が多くなされています.昨今は通常の物理的情報を提示可能なディスプレイとしてではなく,触覚という感覚そのものに訴える特殊な触覚ディスプレイも同様に多くみられます.しかし,これらの研究では一つの対象表現のために一つのデバイスが必要になり,汎用的とは言いがたいものがあります.そこで,我々は変形が可能であり,弾性を変化させうる液体状の物体を用いることで,自由な変形の可能性を残しつつ,柔軟な硬さの表現が可能な汎用デバイスを模索しています.我々はこのような物質として,ダイラタント流体を用いるディスプレイを提案しています.
粉粒体媒質を変形すると,粒子間の空隙が増して媒質全体の体積が膨張します.逆に,体積が膨張できないような状況では,粉粒体媒質は変形できず固体ように振る舞います.このような現象をダイラタンシーと呼びます.
非水溶性微粒子と水のある割合のコロイド溶液は,ダイラタンシーを示すダイラタント流体となります.この流体に急激な変形を加えることにより流体から固体へと相変化します.この変形に伴う相変化を利用して,外部からの強制振動により流体の弾性を制御することで触覚ディスプレイとしての機能の検証をしています.

反射像を用いた触覚センサ "RefShape"

マルチプロジェクタディスプレイの簡単キャリブレーション
汎用プロジェクタを使って,高解像度画像を投影するマルチプロジェクタディスプレイを作るためのキャリブレーション方法の提案です.プロジェクタを並べ,フォーカスなど最低限の調整を行った後,キャリブレーション画面を投影させてそれをデジカメで一度撮影するだけで,キャリブレーションが完了します.

PCプロジェクタを使ったキャリブレーションフリーレンジファインダ

汎用プロジェクタと(USB接続などの)カメラを使って,3次元形状を計測するレンジファインダを手軽に作ることができます.レンジファインダは通常,計測前に面倒なキャリブレーションが必要となりますが,計測する形状そのものからシステムの内部パラメータを推定するセルフキャリブレーションを行うことで,その必要をなくすことができます.

歩行ロボットの注視制御系の設計
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歩行ロボットの視覚による制御方法の研究をしています.歩行ロボットの頭に搭載されたカメラで視覚情報を得るためには,首振り動作による注視制御の機能が必要不可欠です.注視制御によって得られた画像は,周辺環境の把握だけではなく,ロボット自身の位置や姿勢の計測に利用することができます.

人型二足歩行ロボットの注視制御系の構築と動作安定化の研究

小型二足歩行ロボットの頭部にカメラを載せ,注視制御により外部の基準をトラッキングすることで,ロボットは外部の環境および自分自身の姿勢や位置の情報を計測することが可能となる.そこで得られた視覚情報に基づいてロボットの動作を制御することにより,従来の内界センサのみでは実現し得なかった高度な運動制御が実現される.

むだ時間のある視覚フィードバック系を用いた倒立振子の安定化制御

視覚に基づいた人の運動制御メカニズムを解明するために,カメラとロボットアームによる運動制御系を構築し,系の安定性の理論的な解析,数値シミュレーションによる制御性能評価,実機によるデモンストレーションを行います.



