空間を運動する平面をカメラで捉え,画像上でその位置と姿勢を高速かつ高精度に追跡する方法を実現しました.追跡対象の平面が傾いたり,遠ざかったりした 場合に,従来方法よりも高い精度でこれを追跡できます.以下ビデオで,上の2つが従来の方法,左下がわれわれの方法です
平面を画像上で追跡し,その位置・姿勢を求めることで,以下のような拡張現実感(AR)を実現することなどが可能となります.
従来の方法は,下図のように平面がカメラに向かってある程度正対し,かつ近距離にないと追跡精度が確保できませんでしたが,われわれの方法では,そのような場合でも正確な追跡が可能となりました.
技術的には,追跡する平面の位置・姿勢変化に伴う実効的解像度の低下を,計算過程で考慮できるようにしたことがハイライトです.
上のビデオとは別の,平面が遠ざかる場合のビデオです.上と同様,上の2つが従来の方法,左下がわれわれの方法です.
なおGPUの使用により,高速カメラを使えば秒間500フレームでの処理も可能です.
発表文献
Ito, E., Okatani, T., Deguchi, K., Accurate and robust planar tracking based on a model of image sampling and reconstruction process, ISMAR2011.